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第2話「少し先の病院を考える」

事務長のつぶやき2026年9月11日 更新

事務長の今です!
事務長の今です!
病院の仕事をしていると、「もう少しこうだったらいいのにな」と思うことがあります。

もう少し職員の負担を減らせたら。
もう少し時間を効率よく使えたら。
その分、患者さんと向き合う時間を増やせたら。

そんなことを考えるのも、事務長の仕事の一つなのかもしれません。

野宮病院では現在、業務の効率化や職員の働く環境を少しでも良くするための取り組みを進めています。
その一つとして、今年度「業務効率化・職場環境改善支援事業」に応募しました。

病院の中には、以前から「ここを改善できれば、もっと仕事がしやすくなるのに」と感じていたことがいくつもあります。
夜間の見守りや記録、薬剤の準備、画像検査、情報の共有……。
一つひとつは小さなことでも、それが毎日積み重なると、職員にとっては決して小さな負担ではありません。

そこで、それぞれの部署の意見も聞きながら、これからの野宮病院に必要なものを一つずつ考えていきました。
そしてこのたび、ありがたいことに、厚生労働省から補助対象病院として採択していただくことができました。

今回の事業費は約8,600万円。そのうちの80%について補助を受ける予定です。
数字だけを見ると、私自身も「随分と大きな事業になったな」と少し驚いています。

そして、これは事務長として素直に嬉しく、少し誇らしく思っています。
病院として、これからの働き方や業務のあり方を真剣に考え、その計画を国に認めていただいた。
そう考えると、今回の採択には、単なる設備投資以上の意味があるように感じています。

ただし……。

喜んでばかりもいられません。
今回の事業は、採択されて機器を導入したら終わり、というものではないのです。

これから最大3年間にわたり、それぞれの取り組みについて「どれだけ業務が効率化されたのか」を、できるだけ具体的な数字で追いかけていかなければなりません。

例えば、これまで何分かかっていた仕事が何分になったのか。
職員の負担がどのくらい減ったのか。
業務にかかる時間がどのくらい短縮されたのか。

そうした変化を記録し、検証し、必要に応じて見直しを行い、その結果を厚生労働省へ報告していくことになります。

「機械を入れました。便利になりました。」
……では、どうやら済まないようです(笑)。

採択されたときには嬉しかったのですが、事業の詳細を読み進めるにつれて
「これは、これからの3年間が結構大変だぞ……」
と、少しずつ実感してきました。

正直なところ、事務長としては、この「3年間の効果測定と報告」の方が、機器を導入することよりも骨の折れる仕事になるかもしれないと思っています。

でも、それだけ国から期待していただいている事業なのだとも思います。

せっかく大きな支援をいただくのですから、「採択されたこと」だけを喜ぶのではなく、実際に職員の負担が減り、患者さんと向き合う時間が増えたことを、きちんと数字でも示せる病院にしたい。

そう思っています。

もちろん、機械が仕事をしてくれるわけではありません。
最後に病院を動かすのは、やはり人です。
新しいものを取り入れることで、これまでの仕事のやり方を少し変えなければならないこともあるでしょう。

最初は戸惑うこともあると思います。
それでも、数年後に振り返ったとき、
「あのとき、少し頑張って変えてよかったね」
と言ってもらえるような取り組みにしたいと思っています。

事務長という仕事をしていると、どうしても目の前のことに追われがちです。

今日のこと、明日のこと、来月のこと。
でも、ときには少し先の野宮病院の姿を考えることも必要なのだと思います。

5年後、10年後も、職員が安心して働くことができて、患者さんにより良い医療や支援を届けられる病院であるために。
今回の採択は、そのための一つのきっかけをいただいたのだと思っています。

まだ、始まったばかりです。
これから導入や運用が始まれば、きっと思い通りにいかないことも出てくるでしょう。

そのときは、そのときでまた考えればいい。
事務長の仕事は、どうやら「考えること」と「数字を追いかけること」が、まだまだなくならない仕事のようです(笑)。
それでも、少しずつでも病院が良い方向に変わっていくのであれば、それはそれで楽しみなことです。

今回の取り組みが、職員にとっても、患者さんにとっても、
「あってよかった」と思えるものになりますように。

そんなことを考えながら、今日もまた院内を歩いています。

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